除湿対策 専門データ
シリカゲルについて
製法〜大地と技術のハーモニー〜

シリカゲルは、水分はもちろん、その他の物質に対しても優れた吸着力を示します。その原科は、地殻成分の約60%を占めると言われるケイ素。
このケイ素を化学的に反応させて、多孔質で大きな表面積を持つ構造を作り出すことにより、各種成分に対する優れた吸着力を生み出すのです。
シリカゲルの構造と吸着力
シリカゲルは、化学的吸着(シラノール基による吸着)と、物理的吸着(毛細管現象による吸着)による、広範囲な吸着特性があります。構造は、二酸化ケイ素の微粒子が集って、連続的に網の目のような微細な孔を形成しています。
この微細な孔の内側に、水蒸気などの各種物質を吸着していくのです。

A形は、二酸化ケイ素の微粒子が緻密に集っていて、1gあたり約700m2という広大な表面積を持っています。そして、この表面に無数のシラノール基(水の分子等と結合しやすい基)がある為、水と性質の近い物質を選択的に吸着します。
このようにA形は、シラノール基による化学的吸着力によって、各種の極性分子を選択的に吸着するのです。

B形は、二酸化ケイ素の微粒子が緩やかに集まっている為、表面積は1gあたり約450m2とやや小さくなっています。この為、シラノール基による化学的吸着よりも、微粒子間の間隙への毛細管現象による物理的吸着の力が優先的に働きます。
この物理的な吸着力は緩やかなので、B形シリカゲルは低湿度に置くと、吸着していた水分を徐々に放湿する「呼吸作用」を持っているのです。
安全性〜やさしい素材〜

安全性
シリカゲルは純度の高い(99%以上)二酸化ケイ素から出来ていますが、実はこの二酸化ケイ素は、水晶や石英の成分と同じ物質なのです。もちろん毒性はありませんし、体内で消化吸収されないので、間違って食べてしまっても中毒を起こす心配のない、安全な物質です。また、シリカゲルの微粉末は食品添加物としても使用されていて、この事も安全性を物語っていると言えるでしょう。

安定性
シリカゲルの成分である二酸化ケイ素は、化学的にとても安定な物質です。pHは中性〜弱酸性で、吸湿しても濡れたり溶けたりして、周囲を汚染したり、腐食の原因になる事はありません。弗酸・強アルカリ以外には侵されない、耐薬品性も備えています。また、厳重な品質管理の元で工業的に製造されているので、天然鉱物を使用した乾燥剤と比べて、品質が均質・優秀で安定しています。

環境にやさしい
いったん水などを吸着したシリカゲルも、加熱・再生すると繰り返し利用することが出来ます。ですから、リサイクルによってゴミの量を滅らすことが出来るのです。
また、シリカゲルを形成している成分は、土壌中に多く含まれているケイ素です。ですからゴミとして廃棄しても、やがて土へと還って行くので、環境に悪影響を与える事はないのです。このように、シリカゲルは私たちだけでなく、環境にもやさしい素材なのです。
シリカゲルの性質
先進の技術力と長年の研究によって、シリカゲルの平均水分吸収率は、従来の日本工業規格、(JIS)規格値を大きく上回りました。この性能は、高湿度から低湿度まで優れた吸着力を示し、その性能によって低コスト化も実現していいます。
| 試験項目 | JIS規格値 | トヨタシリカゲル | |||
|---|---|---|---|---|---|
| A形 | B形 | A形 | B形 | ||
| 吸湿率 | 相対湿度20% | 8以上 | 3以上 | 10.5 | 4.5 |
| 相対湿度50% | 20以上 | 10以上 | 27.0 | 11.0 | |
| 相対湿度90% | 30以上 | 50以上 | 37.0 | 72.0 | |
| 含水率(%) | 2以下 | 2以下 | 1.0 | 1.0 | |
| pH | 4〜8 | 4〜8 | 4.5 | 4.5 | |
| 抵抗値(Ω,cm) | 3000以上 | 3000以上 | 15,000 | 80,000 | |
シリカゲルの特性
| 項目 | 単位 | A形 | B形 |
|---|---|---|---|
| 充填密度 | g/ml | 0.74 | 0.53 |
| 真比重 | 2.2 | 2.2 | |
| 比表面積 | m2/g | 700 | 450 |
| 平均細孔径 | Å | 24 | 60 |
| 細孔容積 | ml/g | 0.46 | 0.75 |
| 比熱 | Kcal/kg・℃ | 0.22 | 0.14 |
| 熱伝導率 | Kcal/m・hr・℃ | 0.12 | 0.07 |
| 水湿潤熱 | cal/g | 29.1 | 21.3 |
| 再生温度 | ℃ | 150〜200 | 150〜200 |
| 項目 | A形 | B形 |
|---|---|---|
| SiO2 | 99.6 | 99.6 |
| Na2O | 0.12 | 0.12 |
| Fe2O3 | 0.02 | 0.02 |
| MgO | 0.02 | 0.02 |
| CaO | 0.03 | 0.03 |
| Al2O3 | 0.12 | 0.12 |
| その他 | 0.09 | 0.09 |
| Pb | 定量限界以下 | 定量限界以下 |
| As | 定量限界以下 | 定量限界以下 |
吸湿時間による吸湿率<25℃>

■トヨタシリカゲルB形の吸着・放出等湿線<25℃>

■平均水分吸収率

インジケーターの特性
シリカゲルインジケーター



RH50%以上でほとんどがピンクになる。
シリカゲルの吸湿量を判断するための手段として、塩化コバルトを含浸させた青色シリカゲルを約5%混合しております。
シリカゲルの吸湿量に応じて青〜紫〜ピンクと変色しますので、使用可能かどうかを見て判断できます。

ペーパーインジケーター

ペーパーインジケーターの変色は60%前後で設定されています。
家庭内の押入れ、タンス内、寝具などの吸湿状況が一目で分かり、再生の時期を知らせてくれます。
有機系インジケータについて
現在、インジケーターに使用されている塩化コバルトは、欧州などでは成分表示義務が、日本では化学物質管理促進法(PRTR法)の第一種定化物質に指定されております。
今後、欧州で完全禁止されるかどうかは定かではありませんが、禁止された場合、陶磁器など塩化コバルトが大量に使用されているものもあり、大きな問題になると思われます。
当社のインジケーター(青ゲル)に含まれている塩化コバルトは「コバルト及びその化合物」として、PRTR法で第一種指定化学物質の指定を受けています。
しかし、塩化コバルトは「コバルト(Co)」に換算して1%以上含まれる場合に、規制の対象となります。
当社の「シリカゲル青」および「シリカゲルMix」は、分析の結果「コバルト(Co)」の含有率が1%以下であることから、規制の対象とはなりません。
- コバルト使用のメリット
安定した変色率と耐熱性に優れており、繰り返しの再生使用にたえうる。 - コバルト使用のデメリット
今後、欧州を中心に使用できなくなる可能性がある。
【参考:TRPR法の届け出の用件】
対象製品の要件
第一種指定化学物質が1質量%以上含まれているもの(特定第一種指定化学物質については0.1質量%以上含まれているもの)であり、以下のいずれかに該当するもの。
- 気体又は液体状のもの
例:溶剤、接着剤、塗料、冷媒など - 固体状のもので、粉末等の固有の形状を有しないもの
例:添加剤(粉末状)、反応触媒など - 固有の形状を有するもので、取扱いの過程で指定化学物質を溶融、蒸発又は溶解する可能性のあるもの
例:メッキの金属電極、インゴット(溶解して用いる鉛塊)など - 石綿を含有する製品であって、取扱いの過程で切断などするもの
例:パイプの保温材、シール材など ただし、上記の(1)〜(4)に該当する製品のうち以下のものは除きます。- 主として家庭生活で使用される製品
例:家庭用の害虫駆除剤、家庭用の洗剤など - 第一種指定化学物質が密閉された状態で取り扱われる製品
例:冷蔵庫中の冷媒、コンデンサー中の絶縁油など - 再生資源(他の事業者に譲渡、提供するもの)
例:廃溶剤、金属くずなど
- 主として家庭生活で使用される製品




